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2016年9月 5日 (月)

野党共闘への消極姿勢は与党や右派メディアの思うツボ

                                        201695日 上出 義樹

 

 市民団体などの願いとはかみ合わない民進党代表選

民進党の代表選が92日に告示され、立候補した蓮舫、前原誠司、玉木雄一郎の3氏による討論会が日本記者クラブなどで行われた。国民生活や民主主義に背を向ける安倍晋三政権や与党寄りのメディアが何より脅威に感じているのが、野党共闘路線の発展である。しかし、温度差はあるものの各候補とも、来るべき衆議院選での野党共闘に消極的な姿勢を示し、安倍政治の暴走阻止を願う市民団体などの思いとはかみ合っていない。

 

読売や産経は社説などで共産との連携にかみつく

民進、共産を中心にした野党共闘を与党や右派メディアがいかに敵視しているかは、例えば読売、産経両紙がそれぞれ、代表選翌日の3日付の社説と主張で「結局、共産党の票欲しさに妥協を重ねることにならないのか。政権選択選挙である衆院選で協力する場合、基本政策で現実的な合意をまとめる必要がある」「『共産党票はほしい』とハッキリ言いなさい」などと、かみついていることからもよくわかる。

 ただ現実は、7月の参院選で野党共闘に力を入れた岡田克也代表の後継者とされる蓮舫氏さえ、参院選での野党共闘の一定の成果は認めつつ、「(衆院選では)綱領や政策が違う政党とは政権は目指さない」と明言するなど、与党の思うツボにはまった観がある。

 

日刊ゲンダイは野党共闘路線の否定を「愚の骨頂」と批判

こうした代表選について3日付の日刊ゲンダイは、政治学者の五十嵐仁氏の言葉も借りて「(今の民進党は)政権交代など夢のまた夢。野党が束になっても巨大与党に太刀打ちできないのが現実。共産党などとの政策の違いをあげつらうのは天にツバする行為で、下野から3年半が過ぎても“与党ボケ”が抜け切れていない証拠」「せっかく先の参院選で野党共闘が一定の効果をあげた直後に、ありもしない政権構想の『幻影』にうつつを抜かして、岡田路線を捨て去るのなら愚の骨頂だ」と論じる。

 

政権批判の受け皿求める民意への「裏切り」は安倍首相を喜ばせるだけ

さらに、同紙は野党共闘への消極姿勢に対し「政権批判の受け皿を求める民意への裏切り行為にほかならない。舌を出して笑うのは安倍首相その人」「民進党はメディア露出に血眼になっている場合ではない。むしろ、メディアが代表選の争点に野党共闘路線や改憲論議への対応をしきりに掲げたがるのはなぜなのか。そのもくろみと思惑に、よくよく思いを馳せた方がいい」とも指摘する。まさにその通り、と言わざるを得ない。

 

(かみで・よしき)北海道新聞社でシンガポール特派員、編集委員などを担当。現在フリーランス記者。上智大学メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ。

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