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2017年1月 6日 (金)

核心に迫らぬまま越年した豊洲・五輪の利権問題

2017116日  上出 義樹


 新年も「都民ファースト」を強調するが

東京都の小池百合子知事は仕事始めの14日、職員を前に「都民ファースト」の決めゼリフを交え、「見たことのない都政を進めて参りたい」と胸を張った。



肝心の「利権」を深堀りしない小池知事

確かに、昨夏の知事就任後、豊洲新市場の盛り土や2020年東京五輪の会場見直し問題を中心にテレビのワイドショーなどで展開された「小池劇場」は、「頭の黒いネズミたち」と闘う正義の味方として、新知事の人気を高めた。しかし、両方の問題の核心である「利権」については、未解明のまま年を越した。それは小池知事だけの問題ではなく、深掘りされたニュースを提供してこなかった新聞やテレビの責任でもある。


 
  甘利氏の口利き疑惑と同じような消化不良感

築地市場の豊洲移転は、開業の是非が宙ぶらりんの状態で越年。東京五輪の会場問題は結局、当初計画通りの施設で決着し、小池知事は数百億円の五輪経費節減効果などをアピールして矛を収めた。肝心の利権問題は、市場移転や五輪会場建設の業者選びなどに深く関与したとされる政治家のほか、受注したゼネコンなどの名前がちらちらと報じられたものの、いつの間にか立ち消えとなり、甘利明・前経済再生担当相の口利き疑惑同様、消化不良感だけが残った。

 
 メディアの調査報道も腰折れ

小池知事は、都政の透明化などで一定の成果を上げてはいるが、都議会自民党を指弾するとみられる「黒い頭のネズミ」を喧伝する割には、メディアと同じく利権の実態に切り込んでいない。新党を立ち上げ、総理の座にも虎視眈々と照準を合わせているかに見える小池知事に利権問題の解明を期待するのは難しい話だろうが、メディアの調査報道まで腰折れしているようでは情けない。なぜ、利権の実態に迫れないのか。ある大手メディアの中堅記者に問うたところ「証拠集めがなかなか難しくて」と、歯切れの悪い言葉が返ってきた。

 
(かみで・よしき)北海道新聞社でシンガポール特派員、編集委員などを担当。現在フリーランス記者。上智大学メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ。

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