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2017年4月28日 (金)

与党幹事長の言論封じ発言に追及が甘いメディア

2017428日 上出 義樹

 

 二階氏が今村復興相の辞任でマスコミをやり玉に

自民党の二階俊博幹事長は26日、都内で講演し、二階派に所属する今村雅弘前復興相が東日本大震災をめぐる失言で閣僚を辞任した問題に関連して、「政治家の話をマスコミが余すところなく記録を取って、一行悪いところがあったら、すぐ首を取れと。何ちゅうことか」と、メディア批判を展開した。在京各紙が27日付朝刊などでこの発言に触れているが、最も熱心に報じた朝日を含め、言論封じ発言の重大性を十分に伝えていない。

 

 記者やメディアの選別にも言及

今回の二階発言で、とくに看過できないのは「それの方(マスコミ)の首、取った方がいいぐらい。そんな人は初めから排除して、(会見場に)入れないようにしなきゃだめ」と、具体的に述べている点である。今月4日の今村復興相(当時)の閣議後会見でフリー記者の西中誠一郎氏が福島原発事故の自主避難者の問題を質問し、今村氏を追い詰めて「(会見場から)出ていきなさい」と言わせたシーンが思い浮かんだ。

 

取材規制やフリー記者排除が加速する懸念

フリー記者として現在、私が参加する経産、外務、総務の3閣僚の記者会見は、23年前から質問の事前通告が必要となり、フリー記者の場合、外相と総務相の会見には事前の連絡がないと、会見自体に参加できない。民主党政権が始めた「オープン会見」の形骸化が進んでいる。一方、経産省ではこの2月からすべての執務室が施錠され、それまで自由に取材できたマスコミの記者たちも締め出されてしまった。

 

幹事長発言の核心部分に触れないマスコミ報道

そんな中での二階発言は、さらなる取材規制やフリー記者の排除を加速しかねない。しかし、大手メディアの報道は、こうした二階発言の核心的な問題点に全く触れていない。

 

(かみで・よしき)北海道新聞社でシンガポール特派員、編集委員などを担当。現在フリーランス記者。上智大学メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ。

 

 

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