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2017年11月20日 (月)

日米首脳会談巡る日本政府の『ウソ』が露呈した米国大使の会見

  20171120  上出 義樹

 

日米FTA(自由貿易協定)は本当は議論されていた?

トランプ米大統領がご執心ながら日本には不利な日米自由貿易協定(FTA)は、先の日米首脳会談で安倍晋三首相と議論していないことになっていた。ところが、この17日に日本記者クラブで会見したハガティ米国大使は、FTAについても議題に上がったことを明かした上で、「日米FTAが実現する可能性は非常に高い」と言い切ったのだ。安倍政権はFTAでもトランプ氏の言いなりになってしまうのか。

 

ハガティ米国大使が会見で首脳会談の内容を明かす

ハガティ大使は記者会見で、116日の日米首脳会談の内容にかなり踏み込んで言及。米国の貿易赤字に対処するため「日米FTAを含むあらゆる選択肢について議論した」と述べ、「日本側の懸念は承知している」「(締結の)時期は設定されていない」としながらも、FTA締結の可能性が高いことを強調した。

 

2国間のFTATPP以上に米国に有利で日本に不利

日米が主導したTPP(環太平洋経済連携協定)を脱退したトランプ政権は、関税などで米国がより有利になるとされる2国間のFTAの締結を目指しているが、安倍政権は、今回の日米首脳会談でFTAを巡る議論はなかったと説明してきた。

 

国民欺く安倍政権を厳しく追及しない及び腰の報道

しかし、同大使の会見内容が事実なら政府は国民やメディアに「ウソ」をついてきたことになる。今回、日本記者クラブで初めて会見した就任間もないハガティ大使がわざわざ事実を捏造するとは、常識的に考え難いが、不思議なのは。この大使発言を新聞やテレビがあまり報じていないことだ。比較的扱いが良かった朝日でも18日付朝刊4面に2段見出しの地味な記事だったが、朝日はまだましな方。「FTA隠し」を批判しなかった他の保守系大手メディアなど、マスコミ全体の問題意識の欠如と、いつもながらの報道の自己規制を痛感せざるを得ない。

 

(かみで・よしき)北海道新聞社で編集委員などを担当。現在フリーランス記者。上智大学メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ。

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コメント

確か菅官房長官がトランプ大統領と安倍総理大臣はFTAを議論しなかったと明言されたと思います。これに関してフォローしなくてもいいのでしょうか。
ジャーナリズムは自らを正義だと喧伝します。それを信じ、ジャーナリズムは無条件に正義だと誤解されている方も多いです。ジャーナリズムの自律を期待しています。

「がん患者」さま  拙稿へのコメントありがとうございます。ご指摘のような日本政府の説明(FTAは議論しなかった」)に対し、ハガティ米国大使が、正反対の発言(「FTAを議論した」)をしたので、これは重大な問題だ、おそらく日本政府が正確な情報を公表したくないのだろうと考え、記事にした次第です。私はスマフォも持っていなアナログ人間ですので、みなさまからのせっかくのコメントを見落とすこともあるかもしれませんが、これからもご指導、ご教示をよろしくお願いいたします。


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