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2018年1月10日 (水)

米軍ヘリの不時着を「緊急着陸」と報じるNHKの「忖度」体質

 2018110日  上出 義樹

 

年明け間もないこの6日と8日、沖縄で米軍ヘリが相次ぎ不時着陸。このニュースを伝えたNHKは、全国紙が見出しに取った「不時着」の言葉を使わず、「緊急着陸」と報じている。事態を穏便に処理したい日米両政府の立場を「忖度」(そんたく)し、事故やトラブルのイメージを薄めようとのNHKの狙いが読み取れる。

全国紙は5紙とも「不時着」と伝える

米軍ヘリは、6日がうるま市伊計島の砂浜、8日が読谷村(よみたんそん)のゴミ処分場に不時着した。幸いけが人はいなかったが、それぞれ近くに住宅があり、住民からは「ぞっとする」などの声が聞かれた。安倍政権寄りとされる読売や産経を含め全国紙の9日付朝刊は5紙とも「不時着」と報じているが、NHK8日夜7時と9時のテレビニュースを見る限り、「不時着」ではなく、「緊急着陸」の言葉を使っている。なぜなのか。

米軍側の「予防着陸」の説明にNHKが配慮か

実は、朝日新聞によると、6日と8日のいずれも、不時着した米軍ヘリの乗員は、事故を避けるための「予防着陸」配慮しだったと、説明している。普通はそれを「不時着」と呼ぶのだが、この「予防着陸」の言葉に配慮し、NHKが「緊急着陸」に置き換えたと考えると、話が見えてくる。

米軍機の事故・トラブル続発と飛行再開に県民の怒り広がる

沖縄では昨年も、体育の授業中だった小学校の校庭に米軍ヘリの窓枠が落下するなど、米軍機による事故やトラブルが続発。しかし、米軍はすぐに飛行を再開し、日本政府がノーと言えないことに、県民の怒りが広がっている。そのホコ先が次はNHKの「忖度」体質に向かうかもしれない

(かみで・よしき)北海道新聞社で編集委員などを担当。現在フリーランス記者。上智大学メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ。

 

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