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2018年4月20日 (金)

女性記者セクハラ問題に見る報道の手心と他人事

メディア各社はジャーナリズムの原則に沿った見解示さず

 福田淳一財務事務次官による女性記者セクハラ問題は、取材源の秘匿などジヤーナリズの原則に関わる重大問題なのに、主要メディアは案の定、この原則に立った自らの見解を全く示していない。

 

当事者のテレビ朝日も「取材源秘匿」の鉄則踏み外す

 その後、テレビ朝日が20日未明、緊急会見し、「週刊新潮」が報じた女性記者は同社の社員であることを明らかにし、新しい局面を迎えた。同社の公表を是とする声もあるが、同社は「報道すべき」と促す女性記者に対し、待ったをかけ、記者は週刊誌に情報を提供した。同社も反省点として会見で認めていることだが、自らが取材した情報や写真、音声データなどは自らのメディアで報じるという、原則を踏み外していると言わざるを得ない。

 

 

メディア全体の重大問題との意識薄い新聞やテレビ

一方、気になるのは、新聞もテレビも他人事のような報道を繰り返し、問題の核心を突く検証を行っていないことだ。朝日新聞の社説などもジャーナリズムの原則に立った視点がなく、他の記事でもメディア研究者のコメントなどでお茶を濁している。自社の見解の代わりに識者談話でコマ化してはいけない。

 

主要な取材源への気遣いも

さらには、財務省など主要な取材源との関係を決定的に悪くしないよう各社が意識的に手心を加えているとの穿った見方もできる。残念ながら、マスメディアの負の体質は救いようがない。

 

(かみで・よしき)北海道新聞社で編集委員など担当。現在フリーランス記者。上智大学

メディア・ジャーナリズム研究所研究スタッフ。

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